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おがくずをここに捨てれば身綺麗になれるはずだと思ってました
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飯野賢治追悼短歌集『風のリグレット』ネットプリント折り本を発行いたしました。

セブンイレブン
【予約番号:44991862】
(2月26日23時59分まで)

ローソン・サークルKサンクス・ファミリーマート
【ユーザー番号:TL3F6W3FE1】
(2月27日3時ごろまで)


A4/白黒/片面印刷/計1枚/20円

各コンビニのコピー機にて「ネットプリント」を選択後、
指示に従いプリントしてください。


2013年2月20日、ゲームクリエイター飯野賢治さんが亡くなりました(42歳)。この作品は当時、その悲しみを受け入れきれなくて吐き出した100首の連作を30首にしぼり、再構成したものです。一周忌に合わせて発表しました。セブンイレブン・ローソン他コンビニにてプリントして折りたたみ(折り方は調べてもらえると助かります)、ポケットに入れたり、手帳にはさんだりして、思い出したら読んでください。

誰かの記憶にある限り、人は死なない。

BGM「Komm, süsser Tod〜甘き死よ、来たれ」
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もう何ヶ月とかじゃなくて、年単位で久しぶりに投稿した、田中ましろさんの純粋なる短歌愛が詰まっている「うたらば」のブログパーツが更新されました。テーマは「服」応募総数678首ものなかから拾っていただけました。最高記録だそうです。すごい。

もうふたり後戻りなど出来ないとマフラーをただ毛玉へ戻す(中森つん)

手作りのマフラーやセーターって、サイズが合わなくなったりしたら、毛玉に戻して新しく編みなおすんですよ。このふたりにはどんな未来が待っているのでしょうか。

うたらば
http://www.utalover.com/
眼鏡フォト短歌集『めがたん。』
http://kohagi-orz.jugem.jp/?eid=1492
に参加させていただきました。
A5版、全20P、参加歌人67名。
久しぶりに心萌え躍る作品です。
ぜひご覧ください。

『目がテン』でも『ぴたテン』でもなく、
『めがたん。』

中森つんは変態なる眼鏡っ子です。
差し出したミルキーひとつ頬張ってペコちゃんの顔数えて遊ぶ

目じりから顎へ流れる涙筋 女は今日も美しいのだ

気の抜けたコーラみたいな会話でも飽きないで居るための「友人」

まっすぐな線が書けない二人でもまあるい円でするおままごと

貴女へと切ない雨が降るのなら向かい合わせのてるてる坊主

丁寧なテンパリングをほどこして貴女の毒となろうかショコラ

指先の小さなラメが光るたびそれを恋だとしてときめいた

ただ赤を唇にひくその人の艶に重ねる罪はあざとい

私とは違う質感違う色ふんわりと舞う髪を舐めたい

うつむいた角度で蝶がとまるなら貴女は百合の花と佇む

熱愛でなくていいからその冷えた掌をただ温めさせて

どこへでも消えていけるよため息は丸い背中にただ寄り添って

淡々と記憶になってゆくものに名前をつけてフォルダに入れる

普通ってなんだろうなと悩むには相性がいいミスドのカフェオレ

ワセリンに埋まる小指が食べたくて唇をまた寒気へさらす

ブラジャーの選び方すらわからない白い乳房を両手でくるむ

セーラーの襟足へ吹くそよ風にジョナゴールドの香りをたどる

桃色の雫をそっとぬぐうよう真白い肌に寄せるくちびる

この恋をどこから愛と呼べるのか小指に塗った赤いマニキュア

カンヴァスの群青色に閉じ込めた白鳥の舞うリズムで息吹く

返却の本のページの真ん中に折りたたまれた愛の賛美を

まっさらであることでさえきらきらと貴女の内は輝くばかり

「恭ちゃんはボブがいいね」と内側にまあるく含む毛先を撫でる

女には女の涙 繋がりを持つのはそれが愛と信じて

可愛さと甘さで生きる少女らの誰もが生える保護色の羽

秘め事と呼ぶことにする月曜の女性専用電車の会話

恋という遊びになんて慣れているはないちもんめ貴女が欲しい

丹念に自我を隠した友人の結婚式のハガキが届く

ジャスミンの香りただよう記憶には子供のような約束ばかり

折りたたみ傘を二人で握ってるその間だけ恋人でしょう
さよならを振り返る暇すらなくてさざんか落ちる訳も知らずに

愛情の受け方与え方 どこでそんなの習うことが出来たの?

憎まれる程度の深い情熱があったくらいが幸せだった

ふざけても笑ってくれる相手さえ居ない部屋では猫も鳴かない

通告の文書はいつも冷徹な明朝体を横たわらせて

契り合う想いは遠く薬指誰のものだかわからなくなる

自分では自分であると決めつけて鏡の前で誰かが笑んだ

正しさの中であなたが生きている世界は今日も嘘つきなまま

北風の強い日曜叩かれているのは頬か心なのかと

迷走を繰り返し繰り返しいまくるくる狂う胡桃がりりり

「悪いのはいつも女」と言われれば涙を枯らすのも女です

ハンガーにかかる間抜けな猫たちを撫でて今夜も頭が痛い

カフェインを気にするうちは生きていることを選んでいるのと同じ

まばたきの度に忘れてしまえれば不眠の朝もさわやかな空

安心を手にし失うものあればゆらゆら揺れるビニールテープ

白菜がまだ安かったあの冬に囲んだ鍋は美味しかったね

ドラえもん少し未来を見させてよそれから少し押し入れ貸して

震えてる あと半年も経てばほら中古品など大型のゴミ

哀しみを咀嚼している夕方のサザエさんまた月曜が来る

真っ暗なエンドロールが流れてるあなたがそこで息するように
近況報告、中森つんです。

と言いつつ、今年はなんだかよくわからないまま過ぎていって、気がつけば終わっていく感じなので、振り返っても何もないような気がしています。一応、自分にとっては大きな一年ではあったのですが。

まず何よりも、飯野賢治さんが2月に亡くなられました。今年はそれによって突き動かされて、短歌を詠んだら次席を獲得し、働いてみればブラック企業過ぎて解雇され、現実ってなんだろうなとよく考えました。まあ、プライベートがうまくいかないと、短歌が評価されるという結論が出ました。

今現在、短歌はまったく詠んでいません。それを必要としていないからか、「次席」という言葉が何か納得させられてしまったのか。そこのあたりは自分でもよくわかりません。

会社を解雇されてからは、障がい者であることを痛感させられました。再就職を目指すものの、ほぼ「精神障害」という段階で落とされ、普通には働けないことを理解しているので、一歩一歩慎重に踏み出すも、やはり障害というものが自分の前に大きな壁としてあり。担当医からも、まだ就労許可がおりていない段階です。ちょっと、無理をしすぎたみたいなんですよね。社会に馴染もうとしたら、大きな痛手をくらいました。

そういうわけで、必然的に読書量が増えて、なんとか精神的には落ち着きを取り戻しつつあります。ちょっと一時期は大変でしたが。今から作家を目指すつもりはありませんが、物語を想像するというのは、やはりいいものです。

そんな感じでしょうか。ようするに人間不信に磨きがかかりました!絶賛ニートです★

では、良いお年を。
ツイッター上にて、青木健一さんが主催して行われている、
ひらがな短歌「わふわふわうわう」。
とっても楽しいので調子こいて詠んでいたら、
50首いったので、せっかくなのでまとめておきます。
最初は音とか気にしてきれいでやわらかいものを…
としていたのですが、そこは中森つん。
不倫失恋短歌になりました!←どうしてこうなった
とりあえず、まあ、楽しんでもらえたら嬉しいです。
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「ありがとう」あの字がにじんでかすれてるきみへ出せずにすてるはがきは

ふうわりとやさしくかぜはおりてきてぼくのとなりでころころわらう

わたしにも「たいせつだよ」とささやいてくれるひとなどいるのだろうか

すずむしのしずかにちろりなくこえにぼくらはそっとみみをすませる

かあさんのつくるおべんとぶらさげてあるくさかみちのぼるさかみち

むずかしいことばひとつもつかわずにただ「すきです」ときみはささやく

わたしとのこどものことをかんがえてすきとはいってくれないあなた

わたしにも「たいせつだよ」とささやいてくれるひとなどいるのだろうか

なきたくてなきたくてでもなけなくてたいふうがもうちかづいている

「もういちど」ってなんかいめ?やわらかくないそのうでにもどりたくない

おくさんとおこさんだけがだいじならわたしにきすをしたりしないで

きのうまであいをささやくくちびるをふさいでしまいたくなる、やめて。

ときめくかときめかないかてをつなぐときはいつでもしんじるこころ

とりかぶとでものんだかのようにまたむねがいたいよいたいよだれか

ただせめてあなたにきずをのこせたらよかったのにとせなかをなぞる

あさなんてこなくてもいいきっちりとしはつでんしゃにのりこみながら

やわらかなとげのぬきかたしらなくてあいたいだけがこだまするよる

ほんねだけかくすのうまくなっちゃってきすのあじとかにがくていいよ

やさしさのはんぶんだけをしんじてたあのころにもうもどれないんだ

あいことばきめてかくれてあうよるのときめきなんてわすれてしまえ

こんてにゅーきかないこともわかっててげーむおーばーしようよこんや

さよならをするほどなにかあったわけではないけれどてをふっている

しごとではきけないこえをきいているわたしのものにならないけれど

おくさんのはなしはここでしないでといわないままにといきをもらす

てのひらにひとをさんかいかいてみてやっぱりすきはいわないでおく

あらかじめよういしていたなみだとかぐしゃぐしゃだよねおわかれなんて

ぐるぐるとせんどのおちたさーもんがわたしみたいにまたつうかする

くるまったもうふにきみがいないことかみしめながらあんにゅいなごご

すうすうときいたことないおだやかなねいきをいまはわすれずにいる

ふんにゃりとわらったかおがすきだったこんなにいやなことばじゃなくて

あかちゃんをあやしているのとおなじこえそれでわたしのなまえをよんで

どんなにもおもいねがっていたとしてどようのごごのならないでんわ

すきだとかそんなことすらふれぬままたばこのにがいあじがひろがる

さびしさはあおいいろだとおもってたきられなかったぴんくのわんぴ

ふれてみたゆびからねつがひろがってわたしはたぶんこいだったのだ

かわらないふりをしているよこがおがいつもとちがうことをしってる

いいわけがうまくなってくおとこならわたしのほうがねがいさげだわ

たちまわりほしんばかりにまもられてあなたはほんとろくでもないね

やっかいにゆらゆらゆれるこいごころあまえたきすでうまくにげてる

ひとりだときがついたのはつなごうとのばしたこのてひえていたとき

いつかならいまでいいんだはなれゆくきみのせなかをみおくれるなら

はなびらのいろさえおもいだせなくてきせつはせぴあそれだけのこと

やさしさがとりえなだけのひだりてのなぞるちぶさはひえきったまま

かいぜんのよちがないほどこじれたらもうこいなんてうみにすてたい

きしんではたもたれているかんじょうがこぼれてしまうこぼれてしまう

はなびらのようにひらいたあいだっていつかちるならぶちりとちぎる

ありふれたさそいもんくにうなづいたあのひのわたしそのままきえろ

おたがいにきれいなままのおもいでがのこせていたらいえた「ありがと」

ぬばたまのまぶたのうらにやきついてなかせてくれぬあなたのえがお

すきだとかあいとかそんなかんじょうにふりまわされるわたしもすきだ
寝たフリに気がついているその肩へ頭を預け浸る優越

小指だけそっと伸ばして熱のあるこぶしに繋ぐ私の鼓動

壊れ物みたいに触れるてのひらが思ってたより大きかったの

目をそらすしぐさが増えてわずかに上がる恋の期待値

「カモミール」メニューも見ずに頼まれて私がひとつフォルダに入る

しかられているのにそんな真面目顔見られることがちょっと嬉しい

「妻」という話題で牽制されながら笑顔で構えるキャッチャーミット

「奥さんにどうぞ」と渡すマカロンはきっと甘くて甘くて苦い

情熱に愛されるより思いきり傷つけられてみたいから、ねえ。

言葉にはしない想いは膨らんで映画の話ばかりしている
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プロフィール
HN:
中森つん
性別:
女性
自己紹介:
穂村弘さんに影響を受け、2009年、短歌にベクトルをあわせ出発進行。雑誌やメディアでの掲載・採用情報、結社詠草の情報置き場。尊敬する歌人は笹井宏之さん。
結社「未来」の「彗星集」所属しておりました。申し訳ございませんが、歌意の説明は控えさせていただいております。
2011年12月活動休止。2013年4月活動再開。
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